こんにちは、妻のブウです。
12月に入り、北海道は一日の最高気温が0度まで上がらない「真冬日」が続く季節となりました。
正直、FFヒーターなしでの車中泊はかなり厳しい季節ですが、万が一のことも考えて備えは必要です。
先日、-10度台まで冷え込む中、FFヒーターなしでの車中泊に挑戦してみました。
北海道で、FFヒーターなしの冬期車中泊は無謀…!?
我が家でキャンピングカー購入を検討していた際、FFヒーターなしの車は対象外でした。
おそらく、北海道在住の方で、キャンピングカー・車中泊専用車の購入を考えている方は、99%、FFヒーターの装備を考えるのでは…。
何しろ、長い冬の期間、真冬日(日中の最高気温も氷点下)でない日を数える方が大変です。
地域によっても差は大きいですが、朝方は「比較的あたたかいエリアでも」-10度までは平気で下がることがあります。
いくらポータブル電源で電気毛布などを導入しても、快適に寝られるという状況は考えにくい寒さです…。
そもそも道民は、本州では考えられないような高断熱住宅に住み、「外出時でも暖房をつけっぱなしにするのは当然!」という人までもいます。
(一度消すと、温まらないし、家が傷むこともあるそうで…)
元来、こたつや電気毛布でしのげるような寒さではないのです!
(高じて「家の中ホッカホカ」「冬こそ半袖でアイス」の暖房生活になってしまっているのは、弊害ですが!)
ただし、冬山登山などの経験があり、-10度クラスまで耐えられる寝袋など装備があって、フツーに車中泊をしているツワモノ・本気アウトドアマン、も、稀にいらっしゃいます💦。
そのような方でない限り、できればFFヒーターでポカポカの車中泊を楽しみたい…と思う道民が多いと思います。
万が一、FFヒーターが壊れたら?
しかし、FFヒーターといえば、シンクの水中ポンプに次いでキャンピングカー装備の中では故障の多いオプションです。
(FFヒーターあり、の方だけ調べたら、おそらくダントツに故障が一番多いパーツでは・・・?)
検索すると、本当に多くの方が、故障や修理の経験をブログなどで発信しています。
私も前回の記事で書きましたが。
-
キャンピングカーFFヒーター北海道・冬物語(その後追記)【うちはべバスト】トラブル!エラーコードは01
こんばんは、妻のブウです。 いよいよ、冬本番!北海道では日中も氷点下の真冬日が増え、車中泊するのにFFヒーターなしでは厳しい季節となりました。 しかし、FFヒーターと言えば、キャンピングカー装備の中で ...
冬場、車中泊に出かけてから、急に壊れる!ということもあるでしょう。
万が一のために、FFヒーターなしでも寝られるような準備をしておくように、と本などにも書いています。
…まあ、北海道でマイナス15度とかの夜、実際に壊れてしまったら、どこかホテルなり見つけて駆け込むのが賢明だとは思いますが。
FFヒーターなしでマイナス10度クラスを耐えるにはどのような準備が必要なのか、私も自分で1回試してみたい!と思っていました。
他の方の体験談はたくさん出ていますが、寒さの感じ方は、個人差・経験差が大きいですからね~。
これまでの北海道内・冬の車中泊経験は

作冬の極寒期車中泊のときの車外気温(もっと下がった)
参考までに、昨年から今年、我が家でハイエース・キャンピングカー(バンコン)を導入後、冬に車中泊した主な経験は、以下の通りです。
(昨年はインフルエンザになったりして、あまりブログかけてなかったのですが!)
<初冬>
2018/11月中旬:道央:朝の最低気温= +5度:FFヒーターOFF
2019/11月中旬:道南:朝の最低気温= -1度:FFヒーターOFF
<厳冬期>
2019/2月中旬:道東:朝の最低気温= -21度/ -17度(2泊連続):FFヒーターON
真冬日が続いた、12月初旬にチャレンジ!
12月の北海道、年によってはあまり寒くない期間もありますが、今年は12月初旬に強い寒気が入ってきて、しばらく厳冬期並みの寒さが続きました。
チャレンジした日の様子は以下の通りです。
なお、自宅で夕食・入浴のあと深夜に現地着、某道の駅を仮眠利用させていただきました。
防寒装備
- マルチシェード+備品のカーテン(フリース吊り下げ等、追加はなし)
- いつもの車中泊マット
- 車中泊マットの上に長座布団型クッション
- 寝袋(+6度まで対応、封筒型)→いつも寝苦しいので、チャックは足元のみ閉めた状態
- タオルケット
- 薄手毛布
- 自分の着衣は長そでTシャツ+スウェットパンツ+タイツ(パジャマくらい)→いつも車中泊では暑いくらいなので、あえて薄手にしました。
・・・と、まあ、11月くらいの時期の、FFヒーターなし車中泊と同じくらいの装備にしてみました。
泊まった当日の天気、気温
予報では翌朝、-10度台まで冷え込みそうでした。
実際には、最低気温が -9.9℃ (一番近くのアメダス記録)となった夜→朝です。
ヒーターを消す前の気温
+13.3℃~+27℃
室内の、天井から10センチくらいのところに吊り下げて測りました。以下同様。
うちのFFヒーター、寒いと微妙な温度調節ができないので、ヒーターを消す直前は27℃とかなり暑かったです。
(常に最大出力で使ったほうがいいと、某ショップの整備士さんにも言われており…)

FFヒーターをつけて10分くらいであたたまったとき

FFヒーターを消す直前、つけてから40分くらい
4時半ごろ
-5.4℃
ヒーターを消して、4時間ほど。寝具から出した手が凍りそうでした。

朝方、寒くて目が覚めたとき
再点火から1時間
+11.4℃
なかなか温まらず、1時間でやっと10度を超え、寝具から出られるくらいになりました。

1時間布団の中で温まるのを待った
出発前
+22.1℃

再点火から3時間くらい、気温MAX
車外気温と最低気温

出発時の車外気温

FFヒーター排気口にできたつらら
命の危険?!を感じた「マイナス5度」車内
朝方、目が覚めて、スマホを見ると4時半ごろでした。
なんと、寝具から手を出すのもつらいほど、車内が冷え切っています。
寝袋の中は、ある程度、大丈夫なのですが、ひんやり冷気が伝わってきて「外に出たらやばい!」と本能が訴えてきます。
凍死する人は、このような気持ちなのか、と心細くなりました・・・。
薄着で寝たことを、すごく後悔しました・・・
ダウンかフリースを着て寝ればよかった・・・・
なんとか勇気を振り絞って寝具から這い出て、LEDランプの明かりを頼りに、吊り下げた温度計の気温を確認、撮影します。
それが、上の数値、-5.4度でした。
このまま寝続けるにしても、着替えをするなどしなければ、外気が冷たくてもう寝られそうにありません。
よし、もうここでFFヒーターをつけよう!と決心し、スイッチをひねります。
カチカチ、コンコン・・・・といつもの稼働する音が聞こえてきましたが、寒すぎて、いろいろ心細いためか、余計なことを考えてしまいます。
「エラーランプはついてないけど、果たしてちゃんとついているのだろうか。」
「なんだか息苦しいような気がするけど、不完全燃焼になっているのではないか」
「頭が痛くてボーっとする気がするけど、もしかして一酸化炭素???」
無駄に換気扇を開けて回してみたり。(笑)
今思えば、寒くて眠くてボーっとしていただけ!だったと思いますが。
とりあえず、FFヒーターであったまってくるまでは、なかなか寝付けず、1時間くらいは寝袋の中で起きていました。
おっ、少しあたたまったかな?という約1時間後。
温度を確認したら、やっと、+11度台に。
ほっとしたのか、気が付いたら、また少し眠りに落ちてしまいました。
6時台に目覚ましをかけており、そのタイミングで目が覚めました。
かなりあったまっている!
やっと、いつもの車中泊のような、鷹揚な気持ちが戻ってきました。
片づけて、出発する前に気温を確認すると、+22度でした。
ちょうどいい温度で調整できないのがたまにキズですが、あったかいのにこしたことはありませんね。
まとめ
今回の経験から、マイナス10度以下になるような日のFFヒーターナシ車中泊、私には、かなり厳しい!とわかりました。
車内気温-5度くらいなら、今回程度の装備でも、凍死するようなことはないだろうとは思いますが・・・
確かに、寝具や寝るときの服装について、まだまだ工夫の余地はあると思います。
しかし!
とにかく、寝具から出るのがつらいので、全然楽しくない!💦と感じました。
あえて、同じくらい寒い環境でFFヒーターなしの修行をすることは、もうないでしょう…
また、もし当初の目標通り、FFヒータートラブル時の準備として備えるなら、マイナス気温対応の寝袋が必要そうです。
うちの夫は山用の-6度まで対応のものを持っています。(モンベルのですねー。800 #2 っていうやつ)
実際に氷点下の状況で使ったことはないそうですが、生地がのびて圧迫感はなく、寝心地はいいそうなので、チャンスがあれば購入を考えようかなぁと思っています。
同じランクのシュラフが販売サイトリンクになかったのですが、このシリーズの↓
(ちなみに今回の実験にオットは参加していません。物好きな私だけ。 笑)
バンコンは寒いのかな?
あと、我が家はハイエースバンコンで、本州(関東)ビルダーさん製です。
とくに防寒性をウリにしたモデルではありません。
道内や北国のキャンピングカービルダーさんのバンコンや、断熱素材でできたキャブコンの場合は断熱性が高いらしいので、ヒーターを切ってからも、もうしばらくは暖かいのかもしれませんね。
これまでキャンピングカーフェスなどで見てきた中では、新潟のカトーモーターさんが「雪国断熱」を前面に出していました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
追記:気温変化のグラフを作ってみました。
別記事にしました!
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